どこまで当たる?

怖い夢や、やたら印象に残る夢って、見たことがありますか。
そういう夢を見たあと、どうしますか。
あるいは、初夢に富士山や鷹や茄子を見たことは?

私はよく「夢占い辞典」を見ます。
わりと夢をみることが多いし、面白い夢をみることも多いからです。

けれど、夢占いってどの程度あたるものなのでしょう。
ちょっと不思議に思ったことはありませんか?
だって、自分が死んでしまう夢を見て怖くてたまらなかったのに、それは自分自身が生まれ変わるいい夢だ、なんて言われるんですよ。
夢で起こったことと夢占いの内容には大きな乖離があるのです。

そもそも、どうして夢をみるのか。
夢は、レム睡眠時にみるといわれています。
人の睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠を約90分の周期で繰り返していて、レム睡眠時に昼間の一時記憶を整理し、長期的な記憶としてとどめる役割をしています。
この整理する過程でみるのが夢なわけですね。

つまり、夢は脳を無意識に整理する時間。
普段意識しない脳の断片であるといえるのです。

他の占いが統計学に類するものであるのに比べて、夢占いは心理学に類します。
有名なところでは、フロイトとユングの研究。
フロイトが先駆者ではあるのだけれど、後にユングによって「集合無意識」が夢に大きく関係していると提唱されたほか、多くの心理学者が夢の研究をしているのです。

何の根拠もない、と一蹴してしまうことは簡単だけれど、例えば色と心の関係であったり、模様が何に見えるかといったロールシャッハテストであったり、子どもの描く絵によって子供の心理をさぐったりする研究と、根本は同じ。
目に見える現象から、深層心理を分析する分析心理学なのです。

また少し異なった角度から、夢占いについてお話しましょう。
古来から、夢は重要なお告げであるとされていたことはご存じですか?
占いを特に重んじていた平安の頃は、夢も大切な判断基準でした。

小説などで有名になった陰陽師、安倍晴明が伝著であるとされている『神霊感応夢判断秘蔵書』は、夢占いの本で、時代背景が異なるためそのまま流用とはいかないけれども、西洋の夢占いとあわせて現在も研究の対象となっています。

夢占いを信じるか信じないかは自分次第だし、科学的根拠があるかといわれればはっきりいってありません。
ただ、夢占いをひとつの分析心理学であると考えれば、気に病まない程度に参考にして、生きるためのヒントにすることは決して悪くないと思うのです。